水疱瘡(水痘)の症状の特徴3つとは?発熱・発疹の見分け方を小児科医が解説

「子供の体にブツブツができている…これって水疱瘡?」

保育園や幼稚園、学校で水疱瘡(すいほうそう)が流行していると、我が子の発疹を見るたびに不安になりますよね。この記事では、小児科専門医のたっち先生が、水疱瘡の特徴的な症状3つと、受診の目安、出席停止期間、予防のポイントを分かりやすく解説します。

水疱瘡(水痘)とは

水疱瘡は、正式には「水痘(すいとう)」と呼ばれ、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)への感染によって引き起こされる感染症です。全身に赤い発疹や水ぶくれ(水疱)が広がり、発熱を伴うこともある、子供に多い感染症の一つです。

感染力が非常に強く、空気感染・飛沫感染・接触感染のいずれの経路でも広がるため、保育園や学校など集団生活の場では特に注意が必要です。発疹が出る1〜2日前からすでに感染力を持っているとされ、家庭内でも兄弟姉妹にうつりやすい病気です。

水疱瘡の特徴3選

見た目や症状だけで風邪や他の発疹性の病気と迷うことも多いですが、水疱瘡には次のような特徴があります。

特徴①:熱が出ることがある

水疱瘡では発熱を伴うことがありますが、必ずしも高熱になるとは限らず、微熱程度で経過することもあります。発疹と発熱が同時期に見られる場合は、水疱瘡を含む感染症を疑うきっかけになります。

特徴②:頭皮や顔にも発疹が出る

水疱瘡の発疹はお腹や背中だけでなく、頭皮や顔など、全身のあらゆる場所に出現するのが特徴です。「お腹周りだけ赤い」といった局所的な発疹ではなく、髪の生え際までブツブツができている場合は水疱瘡の可能性を考えます。

特徴③:色々な段階の発疹が混ざる

水疱瘡のもっとも分かりやすい特徴が、発疹の見た目が段階ごとに違い、それらが同時に混在することです。

  • 赤いプツプツ(紅斑)
  • 水ぶくれ(水疱)
  • かさぶた(痂皮)

数日かけて新しい発疹が次々と出てくるため、体の同じ場所を見ても「できたての赤い発疹」と「もうかさぶたになった発疹」が同時に存在します。これは水疱瘡に特徴的な所見で、他の発疹性の病気との鑑別ポイントの一つとされています。

水疱瘡かもと思ったら

まずは電話で相談してから受診を

水疱瘡は非常に感染力が強いウイルス感染症です。他の患者さんへの感染を防ぐため、受診前に医療機関へ電話で相談し、指示を仰いでから受診しましょう。医療機関によっては、待合室ではなく別室で待機するよう案内されることもあります。

必ず小児科を受診しましょう

自己判断せず、必ず小児科を受診して診断を受けることが大切です。水疱瘡は学校保健安全法上の「学校において予防すべき感染症」に指定されており、登校・登園に関するルールが定められています。

出席停止期間について

学校保健安全法施行規則では、水疱瘡の出席停止期間は「すべての発疹が痂皮化(かさぶた化)するまで」と定められています。目安としては発症から1週間前後とされることが多いですが、経過には個人差があるため、登校・登園の可否は学校医や主治医の判断に従いましょう。

治療とホームケアのポイント

水疱瘡の治療は、症状や年齢に応じて抗ウイルス薬(アシクロビルやバラシクロビルなど)が使用されることがあります。特に発症後早い段階での内服は、症状の軽減や治癒期間の短縮が期待できるとされています。治療方針は医師の診断のもとで判断されるため、自己判断での市販薬使用は避けましょう。

ホームケアで気をつけたいポイントは以下の通りです。

  • かゆみが強くても発疹を掻き壊さないよう、爪を短く整える
  • 発熱時の解熱薬は、必ず小児科医の指示に従ったものを使用する
  • 水分・栄養補給をしっかり行い、安静に過ごす

予防接種(水痘ワクチン)について

水痘ワクチンは、2014年から定期接種化されており、1歳以上3歳未満の子供を対象に、通常2回接種します。ワクチンを接種していても軽症化した水疱瘡(修飾水痘)にかかることはありますが、重症化や合併症のリスクを下げる効果が期待されています。接種スケジュールについては、かかりつけの小児科医に相談しましょう。

同時接種の安全性については、こちらの記事でくわしく解説しています。(👉ワクチンの同時接種は大丈夫?小児科医が教える安全な理由)

よくある質問(FAQ)

Q1. 水疱瘡は大人でもかかりますか?

はい、子供の頃に水疱瘡にかかったことがない、またはワクチン未接種の大人も感染する可能性があります。一般的に、大人がかかると子供よりも重症化しやすく、発熱や倦怠感が強く出る傾向があるといわれています。心当たりがあり症状がある場合は、内科や皮膚科を受診してください。

Q2. 水疱瘡はどのくらいの期間で治りますか?

発疹が出てから、すべてがかさぶたになるまでの目安はおおむね1週間前後とされています。ただし治癒までの期間には個人差があり、抗ウイルス薬による治療で経過が短縮されることもあります。登校・登園の再開時期は、学校医や主治医の判断に従いましょう。

Q3. きょうだいが水疱瘡になったら、他の子供にうつさないためにできることはありますか?

水疱瘡は感染力が非常に強く、発疹が出る1〜2日前からすでにうつる可能性があるとされています。タオルや食器の共有を避ける、部屋を分けられる場合は分ける、といった対策に加え、ワクチン未接種のきょうだいがいる場合は早めに小児科へ相談することをおすすめします。

まとめ

水疱瘡の特徴は「①発熱を伴うことがある」「②頭皮や顔にも発疹が出る」「③赤い発疹・水ぶくれ・かさぶたが混在する」の3点です。疑わしい症状があれば自己判断せず、まずは小児科に電話相談のうえ受診しましょう。

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本記事は一般的な医学情報のご紹介であり、個別の診断や治療方針に代わるものではありません。症状がある場合は必ず医療機関を受診してください。

参考:学校保健安全法施行規則、日本小児科学会「学校、幼稚園、保育所において予防すべき感染症の解説」、各自治体の水痘に関する公開情報