子どもの日焼け止めの選び方|小児科医が教える4つのポイント【SPF・ノンケミカル・塗り方】

小児科専門医・2児のパパの「たっち先生」が、子どもの日焼け止めの選び方をやさしく解説します。

夏本番。強い日差しの中、「子どもにどんな日焼け止めを選べばいいの?」と迷ったことはありませんか。

ドラッグストアに行くと、SPF50、PA++++…と数字がずらり。つい「数字が大きいほど安心」と思ってしまいますが、実は選び方にはコツがあります。この記事では、子どもの日焼け止めを選ぶときに知っておきたい4つのポイントを、根拠とあわせて解説します。

そもそも紫外線には2種類ある(UVAとUVB)

日焼け止めを理解するうえで大切なのが、紫外線には2種類あるということです。

・UVA:肌の“奥(真皮)”まで届き、シミ・シワ・たるみなど「光老化」の原因になります。
・UVB:肌の“表面(表皮)”に作用し、赤くなる「日焼け」や炎症を起こします。

SPFの数字のヒミツ

まず知っておきたいのが、SPFはUVB(日焼け)を防ぐ力の指標だということ。
そして

  •  SPF15 →UVBを約93%カット
  •  SPF30 → UVBを約97%カット
  •  SPF50 → UVBを約98%カット

してくれます。。。。。

そう、SPFが2倍・3倍になっても、防げる量はほとんど変わらないのです(※1)。
米国皮膚科学会(AAD)は、SPF30以上を目安に選べば十分で、それ以上は「防御がわずかに増えるだけ」としています。

たっち先生
たっち先生

もちろんSPFが高いに越したことはありませんが、無理して高価なものを購入しなくてもいいと思います。
それよりも、このあと紹介する“ちゃんと塗る”ことのほうが、ずっと大切です。

選び方①:UVAも防ぐPA+

SPFはUVBに対する防御力の指標。でも、シミ・シワの原因になるUVAも防ぎたいですよね。そこで選びたいのが、「PA+」と表示のある日焼け止め。これは、UVAも防げますという意味です(海外の製品ではPAという表記はなく、ブロードスペクトラム(Broad Spectrum)と記載されています)。

たっち先生
たっち先生

個人的にはPA+++以上あれば十分だと思います!

選び方②:肌にやさしい「ノンケミカル(紫外線散乱剤)」

日焼け止めには大きく分けて、紫外線を「吸収して熱に変える」ケミカルタイプと、「反射・散乱させて跳ね返す」ノンケミカル(紫外線散乱剤)タイプがあります。デリケートな子どもの肌には、酸化亜鉛(zinc oxide)や酸化チタン(titanium dioxide)を使ったノンケミカルタイプがおすすめです。刺激が少なく、肌から吸収されないのが特徴です。

米国小児科学会(AAP)も、鼻・頬・耳・肩など敏感な部位には、酸化亜鉛・酸化チタンを含むものを選ぶようすすめています(※2)。

たっち先生
たっち先生

パッケージに「ノンケミカル」もしくは
「紫外線吸収剤不使用」と書いてあるものは安心です!

選び方より大事? 正しい「塗り方」

どんなに良い日焼け止めでも、塗る量が少なかったり、塗り直さなければ効果は半減します。
ポイントは「たっぷり・こまめに」

  • たっぷり塗る(薄いと表示どおりの効果が出ません)
  • 2時間ごとに塗り直す
  • 汗をかいたり、水遊び・タオルで拭いたあとは必ず塗り直す

米国小児科学会(AAP)も、全身にしっかり塗り、2時間ごと・水泳や発汗後に塗り直すことをすすめています(※2)。

また、汗をかくときや水遊びでは、耐水性のものがおすすめです!

生後6ヶ月未満の赤ちゃんは「日焼け止め」より「日陰・衣服・帽子」

意外に知られていませんが、米国小児科学会(AAP)は、生後6ヶ月未満の赤ちゃんには日焼け止めを積極的にはすすめていません(※2)。
この時期は、まず——

  • 日陰に入る
  • 薄手の長袖・長ズボンなどの衣服で覆う
  • つばの広い帽子をかぶる

といった方法で紫外線から守るのが基本です。日陰や衣服でどうしても防ぎきれない時にだけ、少量の日焼け止めを使うようにしましょう。

まとめ:子どもの日焼け止め、選び方4つのポイント

  1. SPFだけじゃなく、PA表示もあるもの
  2. 肌にやさしいノンケミカル
  3. たっぷり塗って、2時間ごと・汗や水遊びのあとに塗り直す
  4. 水遊びには耐水性

数字選びで悩むより、この4つを押さえればOK。
安心して夏のお出かけを楽しんでくださいね。

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参考文献

※1 American Academy of Dermatology(米国皮膚科学会)”Sunscreen FAQs” https://www.aad.org/media/stats-sunscreen

※2 American Academy of Pediatrics / HealthyChildren.org(米国小児科学会)”Sun Safety” https://www.healthychildren.org/English/safety-prevention/at-play/Pages/Sun-Safety.aspx

SPF15=93%・SPF50=98%のカット率は、AAD/Skin Cancer Foundationで示される標準値です。

免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。