子どもが急に鼻血を出すと、保護者の方はびっくりすると思います。
特に夜寝ているときに鼻血が出ると、枕やシーツが血まみれになっていることもあります。
何日も連続で鼻血が出たり、洋服が血まみれになったりすると、不安になりますよね。
何度も繰り返すと、白血病とか怖い血液の病気ではないかとよく保護者の方からご相談をいただきます。
結論から申し上げますと、子供の鼻血のほとんどは心配いりません。
子どもの鼻血の多くは、鼻の入り口付近からの出血で、無意識のうちに鼻を触ったりひっかいたりすることが原因です。
鼻血は見た目のインパクトが強いですが、すぐに止まり、元気で顔色がよければ、心配しすぎなくて大丈夫なことがほとんどです。
この記事では、子供の鼻血について、よくある原因とその救急受診が必要なサイン、正しい鼻血の止め方を小児科専門医が分かりやすく解説していきます。
子どもの鼻血は繰り返すこともよくあります
子どもの鼻血は、一度出ると何回も繰り返すことがあります。
これは、一度出血した場所がかさぶたになり、その部分をまた触ったり、こすったりして、再び出血しやすくなるためです。
また、風邪やアレルギー性鼻炎などで鼻の粘膜が荒れていると、何日も連続で鼻血が出ることもあります。
そのため、
「昨日も出たのに、また今日も出た」
「夜中に何回か鼻血が出た」
ということ自体は、子どもでは珍しくありません。
繰り返し出る場合でも、毎回10分以内にきちんと止まる場合には特に心配しなくて大丈夫なことがほとんどです。
ただし、あまりにも繰り返す場合には、鼻炎やアレルギー、鼻を触る癖などが背景にあることもあるので、小児科や耳鼻科で相談することをお勧めします。
安心できる鼻血の特徴
次のような鼻血であれば、ひとまず落ち着いて対応して大丈夫なことが多いです。
・10分以内に止まる
・本人が元気
・顔色がよい
・鼻を触った、鼻をかんだ、風邪気味など原因がありそう
このような場合には、心配しすぎなくても大丈夫です。
特に、何度も繰り返し鼻血が出ている場合でも、
毎回数分~10分程度で止まるようであれば、心配しすぎなくても大丈夫です。
危険な鼻血の特徴
一方で、次のような場合は注意が必要です。
・15分以上、しっかり押さえても止まらない
・全身に青あざや点状出血がある
・歯ぐきからも出血する
・顔色が悪い
このような場合は、単なる鼻の粘膜からの出血ではなく、血液の病気が隠れていることがありますので、小児科を救急受診してください。
よくある間違った鼻血の止め方
鼻血が出たとき、昔からよく言われる対応の中には、実はあまりおすすめできないものがあります。
僕が普段診療していてよく見かける間違った方法を3つ紹介します。
NG① 上を向く
鼻血が出たときに上を向くと、血がのどに流れ込み、吐き気や咳の原因になります。
また、血の塊がのどに詰まって、窒息する可能性もあるので、鼻血が出たときに上を向くのはやめましょう。口やのどにたまった血は飲み込まず吐き出すようにしてください。

鼻血のときは、上を向かず、少し下を向くのが正解です。
NG②ティッシュを詰める
鼻血が出ると、ついティッシュを鼻に詰めたくなりますよね。
しかし、ティッシュを抜くときに、鼻の粘膜やかさぶたを傷つけて、また鼻血が出る原因になることがあります。

ティッシュは垂れてくる鼻血を受とめるイメージで鼻の穴の外から覆いかぶせるようにしましょう。
鼻の奥にギュッと詰め込むのはNGです。
NG③鼻血が止まったかどうか小まめにチェックする
鼻血が止まっているか気になって、何度も手を離して確認したくなりますよね。
でも、押さえて、離して、また押さえて……を繰り返すと、
かさぶたがしっかりできる前に刺激が加わることで、よけいに出血してしまいます。

鼻血を止めるときは、5~10分くらい動かさず、押さえたままにしましょう。
子どもの鼻血の正しい止め方
鼻血が出たときは、次のように対応してください。
- まず、子供を座らせて、少し下を向く
- 小鼻をしっかり圧迫する
押さえる場所は、鼻のやわらかい部分、いわゆる小鼻です。
「鼻の穴の少し上あたりを、横からつまむ」イメージです。 - 10分間おさえ続ける
途中で何度も手を離さず、10分間しっかり押さえ続けてください。
「もう止まったかな?」と途中で確認したくなりますが、そこは我慢です

我が家でやっている鼻血の止血方法
とはいうものの…
鼻血が出ると、子どもってパニックになって暴れたりしますよね。
ただでさえもじっとできないのに、
鼻血が出て泣いてるときに10分間もじっとして小鼻を抑え続けるのは至難のざわです。
なので…
わが家では、子どもが鼻血を出したときは、スマホでYouTubeを見せて気をそらしながら、10分間押さえるようにしています。鼻血が出たときだけは、夜中でもYouTubeオッケーにしています!!
↓我が家で鼻血が出たときの止血方法です。

この方法のポイントは
・スマホを下に置くと自然と下向きになる
・飽きずに10分くらいじっとしてくれる
・後ろから親が正しい位置を圧迫できる
という点です。
今のところ、僕の家庭ではこの方法で毎回うまくいっています!
もしよければ皆さんも試してみてください。
子どもにとって、10分間じっとしているのはかなり大変です。
鼻血が出たら保護者も焦ってしまいがちですが、まずは我々保護者が落ち着いて、
「大丈夫、鼻を押さえていたら止まるよ」
「10分だけがんばろうね」
と声をかけてあげるのが大切です。
まとめ
子どもの鼻血は、見た目が派手なのでびっくりしますが、
多くは鼻の入り口付近からの出血で、心配ないことがほとんどです。
鼻血が出たときは、
・少し下を向く
・小鼻をしっかり圧迫する
・10分間おさえ続ける
この3つを意識してください。
15分以上しっかり押さえても止まらない、顔色が悪い、全身に青あざがある、歯ぐきからも出血する場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
免責事項
この記事は、子どもの鼻血に関する一般的な情報をまとめたものです。実際の対応は、お子さんの年齢、出血量、全身状態、持病、内服薬、けがの有無などによって異なります。症状が強い場合や判断に迷う場合は、医療機関へ相談してください。